さすらいの太陽 1話

「さすらいの太陽」1話、「すりかえられた運命」


話には聞いていたが、実物を見たのは初めてという「歌謡アニメ」。原作は藤川桂介(原案)とすずき真弓(絵)。病院で、金持ちの赤子と貧乏人の赤子が取り替えられてしまうというありがちな設定。

絵柄が非常に70年代っぽい。はっきり言えば、「チャー研臭」だ。といっても、一応虫プロ制作なので、絵がドイヒーというわけではない。妖怪人間ベムっぽいと言ってもいいか。

主役の峰のぞみ(貧乏な方)は定時制から全日制に転校して、香田美紀(金持ち)と同じクラスに入るのだが、いきなり「おでん屋」!といじめられる。黒板には生年月日が昭和29年4月12日と書かれている。このアニメの本放送は1971年なので、そういうものか。

峰のぞみには、藤山ジュンコという人が声をあてているが、これがとても低い声で、高校生とは思えない。劇中流れているのは、藤圭子「夢は夜ひらく」なので、そういうイメージで見ればこれでいいのかも。香田美紀の声は、嘉手納清美。サロメ星人だ。こっちもかなり大人っぽい声。サロメ星人はかなり大根。

サロメ星人は、自分にかかってきた怪電話の主と思い込んで、いじめまくっている。実は電話の主は、二人を取り替えた看護婦で、取り替え事件から17年たっているのに、二人につきまとって、いやがらせをしようというのだ。キチガイだ。顔色は真っ青でかなり気持ち悪い。

サロメ星人は不良を使って、のぞみを脅かしているが、こっちも相当おかしい。のぞみは定時制時代の友だちにあやうく助けられる。サロメ星人のセリフ「社長令嬢のわたしが、生まれて初めてぶたれたわ。それも屋台のおでん屋の娘に!}。だいたい全編この調子。

エンディングの歌を歌っているのは、堀江美都子。なんでもやってたのか。おそろしい。