SHUNGA 春画展

「SHUNGA 春画展」、永青文庫、2015.10.1


いろいろと話題の春画展に行ってきた。雨降りだったけど、客は多い多い。永青文庫には初めて行ったが、目白の駅からバスでちょっと行くとある。とても静かで良いところ。建物自体は本当に小さく、展示替えをしなければ作品全部を飾っておけない。この展覧会にはちょうどいい規模かもしれない。老若男女、いろいろ来ていた。カップルも多かった。

全部で130点あるということだが、展示替えがあるので、半分よりは多いくらい。とにかくどれも名人が書いているので、出来はすごい。版画だけでなく、「絵」もけっこうあって、描き込みすごい。版画も刷りがほんとうにきれい。

ちょうど性器の挿入が行われるところ、奥まで入ったところ、男女の表情、セリフ、駆け引き、触手モノ、とにかくモリモリの内容。現在のエロコンテンツ、マンガやアニメ、実写を含めたもののネタは、ほぼ江戸時代に出ていたということはわかった。男女がしていることは、昔も今も大して変わらないので、当然かもしれないが。個人的にいちばんよかったのは、女性器に指が入っているところを、女性器の奥からのアングルで描いているもの。描く人が、エロをよくつかんでいるからこそ描ける絵。

わからない事は、今存在するエロコンテンツは基本的におかずであるのに対してこの時代のエロコンテンツは高価な贈答品や美術作品。肉筆画は当然として、版画であってもただの量産品ではなく相当なお値段がしたはず。これはただのオカズに使われるには高すぎる。いまの安いコンテンツとは違う。

これが何のためにつくられて、どういう使い方をされていたのか知りたい。で、図録を買ってきた。4000円だが、仕方なし。かなり読むのは楽しみ。