一粒の希望―土地は誰のもの?!
「一粒の希望―土地は誰のもの?!」、福岡アジア美術館、2015.9.23
こちらは、特別展ではなくて、コレクション展のほう。特別展が人ダラケなのとは対照的に、ガラガラ。
美術館の説明文はこれ。
豊穣なるアジアの大地は、古来よりそこで暮らす人々の生活や伝統文化を育んできました。しかし16世紀にはじまる西洋列強の植民地的侵略や近年の大規模な土地開発は、昔なじみのその土地を人々から奪ってきました。1998年にインドネシアで結成されたタリン・パディ(稲ののぎ)の木版画を中心に、社会的メッセージの強い作品を通して、グローバル化に曝された民衆と土地をめぐる問題について考えます。
まあ、これはガラガラでも当然。社会的なメッセージのある作品、しかも日本ではない他のアジア諸国の作品に興味を持つ人など、福岡でなくてもほとんどいない。
いちばん、感じるものがあったのは、中国の文革期、「上山下郷」を訴えるプロパガンダポスター。典型的なプロパガンダアートで、ソ連や北朝鮮のそれと同じもの。ポスターに出てくる人物の、ニコニコ笑顔がやたら気持ち悪く、色使いも赤が強い。40年前の中国はみんなこれだ。よくこのポスターをとっておいてくれた。
人気は出なくても、アジア美術館だから、これでいいのだ。人が来なくてもがんばってほしいな。