ヒトラーとナチ・ドイツ

石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』、講談社現代新書、2015


ヒトラーとナチ体制のハンディな入門書。ヒトラーの青年期から、第二次世界大戦終結まで、ひととおり書かれている。重点をおいているのは、ナチ政権成立とナチ体制が確立する1934年ごろまでの時期と、ホロコースト問題。

ナチ党がなぜ権力を取れたのか、なぜドイツ人がナチ体制に従順だったのか、なぜホロコーストが実行されたのかにわかりやすく答えている。著者はこの分野の専門家なので、新しい知見も踏まえられている。

ドイツ語、英語文献も含む、分野別の文献紹介が最後に詳しくついているのもよい点。これでムダな本を読む手間が省ける。