東京を生きる

雨宮まみ『東京を生きる』、大和書房、2015


著者の新しいエッセイ。全部が「東京」をネタにしたもの。

著者のこれまでの著作の中でも、一番の傑作。読んでいてつらくなるが、著者もつらいのだ。

「もしかして、私は自分が、何が欲しいのかわかっていないのではないか、と思う。何が欲しいかわからないから、はっきり何かを、使おうが使うまいが、堂々と指差して手に入れることができないのではないか。」

この節が一番心に響いた。自分自身がそうだから。