吾妻ひでお『カオスノート』、
イースト・プレス、2014
吾妻ひでおの新刊。これはおもしろい。
絵日記ではなくて、
吾妻ひでおの夢に出てきそうな、ナンセンスな状況の結晶。帯で、本人は「こういう幻覚を見ていたのですか」と聞かれて、「完全に創作です」と答えている。
女の子はあいかわらず可愛く、オチはあるようなないような。どの話もおもしろい。一編が長くても12頁くらいの短篇集なので、どこを読んでもよく、
もうエッセイマンガしか書かないのかなと思っていたが、そんなことはなかった。これが
吾妻ひでおの本来の地力。
吾妻ひでおがこれまで書いてきたものが、ちゃんと肥やしになっている。