うつうつひでお日記 その後

吾妻ひでおうつうつひでお日記 その後』、角川書店、2008


著者の『うつうつひでお日記』の続編。この巻に収録されているのは、2006年12月から、2008年3月までの分。前作同様、マンガではなく、イラスト入りの日記である。

失踪日記』が出版されて、賞もとった後のことだが、精神的にはあまりよくなっておらず、精神科の薬がないとやっていけない状態。仕事に着手してから、実際にとりかかれる状態になるまでに2時間位かかるという。これは大変だ。

アル中で入院してから後の話なので、断酒会にも通っているし、アル中から来ている症状もあるのだろう。タバコをやたらと吸っているが、これもけっこうキツそう。

基本的に書かれていることは、「ごはん」、「仕事」、「読書」の3つ。精神状態悪いにしても、よく本を読んでいる。悪くても本は読めるのね。現実逃避の側面もあるのかもしれないが。

雑誌や本の原稿として書かれたのではなく、自分のHPに載っている内容を本にしているので、絵は全部鉛筆描き。もともとは自費出版で出すつもりだったとあとがきに書いている。描線はそんなにきれいにはならないのだが、女の子が可愛く描けているのはさすが。