野田ともうします 5巻

柘植文『野田ともうします』5、講談社、2013


柘植文の新刊は6月に2冊出た。もう一冊がこちら。野田さんはあいかわらずマイペースだが、これって、けっこう読んでいたような気がする。と思ったら、NHKのドラマ版の第3シーズンでけっこうやっていたのでした。しかもドラマ化されたエピソードは当然、おもしろそうなものから引きぬいているので、なんだか非常に損した気分。

とはいえ、原作にはドラマにしづらい話や、コマの中の小さい書き込みが読めたりするので、これはこれでよし。すっかりキャラクターになじんできたので、オチがそんなにおもしろくなくてもそれなりにたのしめるのだ。

自分的にツボにはまったのは、「名画乗り物シリーズ」のガチャガチャ。「タイタニックの板切れ」「自転車泥棒の自転車」「用心棒の棺桶」「戦艦ポチョムキンの乳母車」ときて、最後の1個が「バックトゥザ・フューチャーのデロリアン」。最後だけちょっとふつうなのが惜しいが、これはあったらかなり欲しくなること必至。

あとは日本にある海のない県が8つあるというのは、昔聞いたような気がするが、このマンガで再確認。なにげに近畿地方に2つあったのを忘れていた。

このマンガ、巻末に柘植文の本の広告がついているのだが、これを出している講談社だけでなく、他社から出ている分(もちろん「わたしのハテナちゃん」や、NHKのドラマ第3シーズンのDVD/ブルーレイ含む)も全部出ていて、かなり太っ腹な感じ。次の6巻が出るのは1年後。それまでさびしい。