別冊少女パルチザン vol.1

『別冊少女パルチザン』vol.1 「シネマに関する諸問題」


これは雑誌コードが入っていない、ミニコミ誌。表紙には、「文化系女子のための人間♥革命マガジン」とある。この回は映画特集で、「岩井俊二小林聡美が教えてくれないこと」とある。文化系女子というカテゴリーの人はそういうものを見ているらしい。

最初に座談会「文化系女子と映画の実態」というのがあって、いかにも安直な「インターネット100人アンケート」をもとにして話が進む。このアンケートで「一番好きな映画」(複数回答可)としてあげられているのが、
かもめ食堂
リリィ・シュシュのすべて」
アメリ
ジョゼと虎と魚たち
人のセックスを笑うな
花とアリス
メゾン・ド・ヒミコ
「めがね」
「プール」
地下鉄のザジ
という並びの10本。10位以内に入っていない作品も、このラインの延長線上にありげなものばかり。座談会の参加者も言っているが、これは偏りすぎでしょ。というか、映画好きな人があげる作品ではなく、最近見た映画が上がっているだけ。まあ、ヌルいのはしかたないか。

とはいえ、ヌルいのはアンケートの結果であって、書いている人がヌルい映画ばかり見ているわけではない。タイプ別性格診断みたいなものがあって、そのタイプごとにおすすめ映画が挙げられているのだが、そっちのラインナップは、
ショーガール
ブギーナイツ
もしドラ
新幹線大爆破
犬神家の一族」(1976年版)
ロシュフォールの恋人たち
というもの。これはまともだ。しかし「文化系女子」は、「新幹線大爆破」は見ないよね。自分も「もしドラ」は見てないけど。

他の記事もけっこうおもしろかった。思い出したが、これは中野のタコシェで入手したもの。次号は出ているのだろうか。