ベルサイユのばら展

ベルサイユのばら」展、松屋銀座8階イベントスクエア、2012.9.24


これは久々に非常に感動してしまった展覧会。東京の展示は1週間しかやっていないので、最終日にやっと行ってきたのだが会場は人でいっぱい。当然ながら、9割以上が女性客。

ベルサイユのばらが連載開始されてから40周年の記念展覧会ということなので、リアルタイムでこのマンガを読んでいた人はもう50歳前後になるということだ。会場の客を見るとそういうお年の方も2割くらいは見掛けるものの、ほとんどの客はもっと若い人たちばかり。このマンガが世代を超えて、本当に様々な人から愛されていることがよくわかる。

展覧会は、連載当時のマンガの原画、宝塚歌劇の公演写真と衣装、アニメ版のセル画やスケッチ、現在朝日新聞で連載されている4コマ漫画の原画で構成されている。それぞれ発表された年代が違うし、リアルタイムで接していなくても、漫画やアニメは後から入ってくることもできるので、人それぞれに色々な思いがあるとおもう。

自分について言えば連載マンガは、雑誌では読んでなかったものの、単行本化された後にすぐに妹が買ったのでそれを借りて読んでいた。宝塚歌劇は、歌を知っている程度。アニメは成人してから見たのだが、これも非常にはまっていた。アニメはもう3回くらい通しで見ているし、マンガに至っては何回通読したかわからない。

なので1番感動したのはマンガの原画。オスカルが登場する1巻の部分から、オスカルとマリーアントワネットが死ぬ場面まで、ストーリー順に原画が展示されている。自分でも驚いたのだが、全ての絵について、それがストーリのどの部分でどういう話の展開だったかを思い出すことができた。オスカルの死とマリーアントワネットの死の場面には、ただ涙するばかり。初めて読んだ時も、登場人物のほぼ全員が死んでしまうので、大ショックだった。これくらい読み返したマンガは、他には横山光輝三国志ぐらいか。そうやって今の自分の歴史物好きが形成されていたのかと思うと感慨深いものがある。

池田理代子のご本人インタビューのビデオが会場で流されていて、その堂々とした姿勢にさらに感動。他の客も熱心にビデオを見ていた。

会場を出ると、当然物販コーナーがあるのだが、嵐のような質と量にもう笑うしかない。原画は版画になっていて、1枚3万円ぐらい。部数限定、作者のサイン入りで売られている。1番驚いたのが、オスカルの衛兵隊長の衣装。かなり安っぽい感じがしたが、13万円くらいの値段がついていた。この値段でも多分リッチなベルばらファンの人は買うだろう。

自分はこんな商売に乗ってなるものかと思っていたが、結局クリアファイルやら何やら買いまくってしまった。ちょっと反省したが、かなり満足している自分を発見。好きだからいいのだ。