嵐のピクニック

本谷有希子『嵐のピクニック』、講談社、2012

本谷有希子の新作短編週。この6月末にでたばかりという本。そんなものをなぜ読んでいるかというと、図書館の新着コーナーにいきなり置いてあったからである。やはり図書館に通っているといいことあるわ。

内容は非常におもしろい。どの作品もそれなりにおもしろいが、特にボディビルダーになる主婦の話「哀しみのウェイトトレーニー」、王様のような気まぐれな権力者としてふるまうデザイナーの話「ダウンズ & アップス」、ピアノを習う先生を振り回す女の子の話「アウトサイド」とかが好き。

とりあえずあげてみたが、どの作品もそれなりの工夫と、一作一作違ったテイストがあって、ほんとうにあきない。この本はひさびさに「アタリの小説」。これで本谷有希子はまた人気出るだろうな。新作を借りて読む(買わないでごめん)気にさせる作家。

さくっと早く読めてたのしめた。本谷有希子様、どうもありがとう。