インカ帝国展

インカ帝国展」、国立科学博物館

これは5月に行った展覧会だったのだが、まったく「子供向けではない」展覧会のわりに、かなり混んでいた。まあ、そんなに簡単にはいけないマチュピチュ遺跡だの何だの、インカの遺物がたくさんおいてあるので、興味を惹かれる人も多いのだろう。

美術の展覧会ではない、考古遺物と歴史の展覧会だが、置いてある土器や人形や織物の模様や、形態には強烈なパワーがあって、見ていてあきない。解釈とかよけいなことを考えないで見られるのがいいのかもしれない。

展示は非常にわかりやすく、インカ帝国の統治システムとか、植民地期にインカのイメージがどのように生き残ったかとか、展示の仕方を含めてよく考えられている。

そしてハイライトは、たくさん並べられているミイラと、マチュピチュの模型、それからマチュピチュの3D映像。ミイラは変な格好で縛られている(これは、そういう葬法だったとのこと)し、マチュピチュは空から俯瞰した映像になっていて、3Dメガネで見ると非常に気持ちいい。

アタワルパの最期とか、すでに知っている話も、実物があるとより想像力の範囲が広がって楽しい。いろんなところを巡回するらしいが、規模もそんなに大きすぎず、さくっと見られるのもよし。