月経のはなし

武谷雄二『月経のはなし』、中公新書、2012

図書館の新着図書コーナーにあったのがこれ。著者は東大の産婦人科の教授なので、内容は確実だろう。

月経のことはぜんぜんわからないので、どこを読んでも感心することだらけ。まあ女の人は男に月経のことなど話さないからあたりまえだが。月経があるのは一部の霊長類と、ネズミの一部だけというのが一番驚いた。たしかに家畜や犬猫が血を流しているのは見たことがないわ。しかしチンパンジーやゴリラはあるのか。動物園では見たことがないが、どうしているのだろうか。

月経の歴史的な取り扱われ方から、月経のメカニズム、初潮(医学では初経というとのこと)や閉経を左右する要因、月経痛、月経周期とその異常、無月経、月経と病気などなど、ひととおりのことは書いてある。生理休暇があるのは日本ほか数カ国しかないということも知らなかったわ。

それにしても、こんなに面倒な生理現象に毎月毎月つきあわなければならないのは大変だ。経験しないで言うのもなんだが、男は楽でいいわ。