うさくんの脳みそやわらかい

うさくんうさくんの脳みそやわらかい』、アスキー・メディアワークス、2010

この作家は基本は成人向けロリコンコミック誌に描いている人なのだが、この本は一般向け。いちおうエロゲネタや、コミケネタ(特殊嗜好の人向け)もおりまぜて(というか、そのネタが中心)あるのだが、一般向けのラインは越えないようにしてある。

おもしろいかというと、正直微妙。ギャグとしてはややぬるいかもしれない。

しかしこの作家のいいところは、絵柄。可愛いのだが、その可愛さが大人視点の可愛さというより子供視点の可愛さになっていて、ぜんぜんロリコンに興味のない自分にも(まあ子供自体に興味ないですが)、抵抗なく受け入れられる。この点はちょっと貴重なことだと思う。

この前の広島市現代美術館での伊藤剛の講演で、「最近一押しの漫画家は?」というフロアからの質問に対して伊藤剛があげていたのが、この作家=うさくん。それで、この本と『マコちゃん絵日記』(既刊4巻)を一気買いしてしまった。これはまんが図書館には蔵書がなかったのでしかたがない。『マコちゃん絵日記』はさしあたり読んでみなければ。自分の好みに合うかどうかはいまのところちょっとわからないが…。