第七女子会彷徨 4巻

つばな『第七女子会彷徨』4、徳間書店、2011

『七女』4巻がやっと来た。これはつい先月出たばかり。あいかわらず快調なできばえでうれしい。

第31話 「生き人形」
 高木さんの人形の髪が伸びてくる。ありえないし。人形だし。しかも夜中に人形からびろーんと何かが延びてきて金やんの家に入り込み、寝ている金やんに「裏切ったらゆるさない。金やんはわたしを裏切らない」とかぶつぶつ言ってるし。おそろしい。

第33話、第34話 「自己像幻視」
 金やんのロッカーが解錠できなくなり、その後グランドで金やんにボールが当たったときに、金やんの頭がとれちゃった。「手品だよ」と金やん、その場をおさめているが、そんなことで納得する方がおかしいよ。金やんはその後も怪物に変形して、高木さんの携帯を食べたりしているし!じつはどこかの宇宙人が映画をつくるために、現実そっくりの世界を一時的につくりだして、そこに金やんをさらって行き、本物の代わりにコピーロボットを置いていたというおはなし。こういう話、子供の頃、実際に夢で見たことあるわ。こわ!

第37話 「共有リング」
 一日、パートナーの友達と感覚を「共有」して、お互いに親密さを増しましょうという日。この送受信のバランスも「友達の成績づけ」の材料にされるのだ。あいかわらずくだらないことで、感覚がリアルタイムで伝わっている。これはちょっとコワイ。そして、友達の希望を提出するときに金やんは「てきとーで良いです」と書いていたが、高木さんはめいっぱいいろいろ注文をつけまくっていたというオチ。これは楽しかった。

3巻がちょっと叙情的で、それはそれでよかったが、今回みたいに元のテイストに戻っていくのもいい感じ。ほっとした。

あとがきマンガを読むと、なんと連載誌の『コミックリュウ』が休刊???びっくりしたが、この12月にリニューアル復刊されるそうだ。よかったよかった。5巻は来年の夏に出るらしい。これもたのしみだ。