ゴーゴー・ミッフィー展

「ゴーゴー・ミッフィー展」、ひろしま美術館

先週の日曜日までやっていた展覧会。終わりの方でいったのだが、土曜日だったからか夏休みだったからか、親子連れだらけ。そりゃそうか。

この展覧会は全国巡回だったらしいが、ここが一番最後の展覧会。ディック・ブルーナの原画やスケッチがたくさん置いてあった。初期のものはかなり絵柄が違い、ちょっと耳が横を向いている。途中から現在の正面を向いた顔になり、それに従ってそれまでの作品も描き直したとのこと。だから、日本で出ている絵本は最初から現在の絵柄で統一されている。

スケッチを見ると、ちょっと見ただけでは違いがよくわからないようなスケッチをかなり描き直している。まあ、このまめまめしさがなかったら長くは続けられないだろうなー。なにしろキャラクター誕生55周年、ディック・ブルーナ自身は、1927年生まれ。84歳である。ずっとこのキャラクターで描いているのだからえらいわ。

会場には、福音館書店版の絵本がほとんど置いてあったので、最近の作品がわかってよかった。福音館書店だといまでも「うさこちゃん」なのでほっとした。「ミッフィー」はこの名前が出たときから非常に違和感があって、いまでもこの名前は使いたくないのだ。初出からいえば、英語名のミッフィーのほうが「うさこちゃん」より古いのだが、これは個人の感覚なのでしょうがない。

うさこちゃんとたれみみくん」(これは原画展示もあった)を読むと、ちゃんと多文化主義とか障害者への取り扱いみたいなネタを取り上げていて、なるほどねーという感じ。お話は耳がたれているうさぎが転校してきて、クラスメートに「たれみみくん」と呼ばれるのだが、本人にはちゃんと名前があるので、うさこちゃんが「本名で呼べ」とクラスメートを説教するというおはなし。いかにもヨーロッパらしいわ。

グッズは売れまくっていて、なんと展覧会図録は売り切れ。すごいな。自分はいまでもうさこちゃんが元気に生産されていることがわかってよかった。図書館の児童書コーナーにも行ってみよう。