シュルレアリスム展

シュルレアリスム展 -パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による-」、国立新美術館

国立新美術館でいまかかっている展覧会。5月9日までやっている展覧会なので後でもいいかとも思ったが、月曜日はあまり美術館は開いていないので見られるうちに見ておこうということで…。それにしても人すくな!前にあったゴッホ展は、うじゃうじゃ人がいたのに比べるとこちらはいたって静かな展覧会。まあシュルレアリスムを見に来る人の数はこんなものか。客としては、ゆっくり見られるのでけっこうずくめだ。

ポンピドゥセンターは、シュルレアリスムの作品を集中的にあつめているそうで、シュルレアリスムの主要な作家と作品が網羅的に展示され、シュルレアリスムの展開が時代をおってわかるようになっている。170点くらい展示されていて、おなかいっぱいというよりは吐きそうなくらいがしがしと見せられた。

展覧会のポスターやシュルレアリスムの当事者の著作などもいろいろ並べられている。当然フランス語なので内容はわからない。

個人的にはマグリットの2点、「赤いモデル」と「秘密の分身」があってよかった。「赤いモデル」は、革靴の足の先の部分がいきなりナマ足になっているというもの。皮が皮をかぶっている気持ち悪さがよし。「秘密の分身」は、きれいな顔(男)の表面がべろんとはがれていて、その中身はひものついた鈴がぶらぶらとぶらさがっているというもの。皮だけがぺりっとはがれているモノっぽさと、中身が鈴というギャップに萌え。

あと、初めて見てよかったのがタンギー「岩の窓のある宮殿」。昔見た悪い夢の風景を思い出す。

客はなんとなく美大の学生っぽいというか、おしゃれ小汚いような若い人が多かったような。ブニュエル「アンダルシアの犬」「黄金時代」ほかの映像作品もいろいろ上映されていた。時間がなくて全部は見られなかったけど。かなりエネルギーを吸い取られてしまった感じ。機会があればまた行くかもしれない。