第57回日本伝統工芸展

「第57回日本伝統工芸展」、広島県立美術館

だいたい毎年この時期に来る日本伝統工芸展。今年も、学芸員か作家による解説を聞きに行くはずが、結局最終日に、ざっと見てまわるだけになってしまった。反省。

いままでは受賞作を特にていねいに見ることにしていたのだが、今年はあまりそういうことはせず、気に入った分野の作品だけていねいに見ることにして、あとはスルーすることにした。考えてみれば、この展覧会に出ている作品のなかで優劣がわかるのは、実作をしている人か、プロの鑑定者だけで、技法の基本もわかっていない素人が穴の開くほど眺めても、好き嫌い以外の評価が出てくるわけはない。だったら、ちょっと見で気に入った作品をゆっくりながめていたほうがいい。

自分が好きなのは、ガラス作品、陶芸、漆芸などなので、そこだけていねいに見た。素人が見ても、美しいもの、技術が必要なものは、ある程度は見当がつくもの。今年は、出口で木工品や陶芸品の販売(もちろん、展覧会の作品とは関係ない)をやっていた。木工の鉢がいくつかあったが、多少大きいもので20万円くらいする。もちろん細工の美しさは、展示品に比べるとまったく及ばないようなもの。あの展示品を見てから、この品物を買う人がいるのかなあと疑問に思う。まあ展示品にはとんでもない値段がつくのだろうが。

といいながら、物販コーナーになぜか小林清親の版画がプリントされた絵はがきセットがおいてあったので、買ってしまった。なんでそんなものが置いてあったのかはよくわからない。あとでスタンドを探してこなければ・・・。