悶絶スパイラル

三浦しをん『悶絶スパイラル』、太田出版、2008

三浦しをんのエッセイは全部読んでいたはずだが、これは内容を覚えていないから未読だったのか?おかしい。でも、記憶にあるエピソードがないから、やっぱり読んでいなかったらしい。

最初からしをん様は、下痢に苦しんだり、下手な運転でレンタカーを借りて島根を回ったり、いろいろと大変らしい。ふろくが章末ごとについていて、「私のヰタ・セクスアリス漫画」「泣ける漫画」「理想のヒーロー」「理想のヒロイン」「ダイエットを決意した瞬間」といったようなネタでベスト5が出ている。これが笑える。

あと、驚いたのはあまりエッセイで論争的なことは書かないしをん様が、がちがちのフェミニストだとわかったこと。結婚式で大臣があいさつして「早く子供をつくれ」と言ったことにいたくお怒りだ。結婚式なんて、どこだってそんなものだろうと思うが、しをん様の怒りはかなり激しい様子。披露宴の挨拶などそんなものばっかりだし、だいたい結婚自体にケチをつけずにあいさつごときに文句つけるのってどうよ、という気がする。あんたは結婚式に出たことがろくにないのか?まあ、しをん様の激しい一面が垣間見えたのはおもしろかったが。