賭博破戒録カイジ 1-13

福本伸行賭博破戒録カイジ』1-13、講談社、2000-2004

前シリーズではまったので、続編のこちらもあっという間に読んでしまった。

今度は地下の奴隷労働場でのチンチロリンと、パチンコ。前作の限定ジャンケンがあまりにもよくできていたので、それに比べるとギャンブルのアイディアには欠けがある感じ。まあ、チンチロリンもパチンコもわたしはやらないから・・・。

両方ともイカサマ博奕の極北みたいなことになっていて、お話はカイジがそれをどう出し抜くかというもの。パチンコの方が中心なので、そっちの話の盛り上げ方はスゴイと思うのだが、まあパチンコに熱くなる人の意識というのはこういうものかなあと思う。作中にもあるけど、パチンコなんて店の方でどうとでも結果をいじれる博奕なのだから、そこにそんなに入れ込むかとも思う。

とはいえ、最後にジャックポットを出した後のカタルシスは、パチンコをやらない自分にも十分に感じられた。ある意味、帝愛がまともに敗北したのはこれがはじめて?帝愛にしてみれば、7億くらいの損失はどうということはないと思うが、兵藤会長は自分もギャンブラーだからくやしいだろうね。

話にちゃんとオチがついていて、借金返済はできたものの結局カイジの手元には何も残らないというのもまあいい終わり方。最後に半ばあきれた帝愛の社員がカイジに3万円を個人的に与えるところも話のシメとして効いていると思う。

今後使いたい言葉「なんという僥倖!」。