三国演義 写真図鑑

クラブ三国迷、神保龍太(編著)『三国演義 写真図鑑』、アスペクト、1996

CCTV制作「三国演義」のフォトブック。こんな本が出ていたとは。というか、これを図書館に入れてくれた人に感謝。前半はカラー、後半は白黒だが、とにかく図版は豊富に入っている。「三国演義」のVHS版(全84集の完全版)を出した会社が材料を提供していて(でなければこんな本は出せないが)、写真はみなキレイ。特に諸葛亮の葬儀の場面は、画面一面に紙銭が舞っているところが美しい。注記を読むと、この場面では重さ1トン分の紙銭をまいたらしい。現在、スカパーのMATVムービーアジアでまた放送しているのだが、回が進むのが楽しみ。さすがに週5回放送をまた見る時間がないので、録画して放置状態。

文章部分は、だいたいが劇中に出てくる事項の史実に沿った解説。それから、官渡、赤壁、北伐についての番組ストーリーのフォロー。史実解説はあるにこしたことはないが、せっかくの「三国演義 写真図鑑」なのだから、ドラマ制作時のエピソードをもっと充実させて欲しかった。もちろんないわけではないのだが、ほんの少ししか出ていないのがざんねん。俳優の紹介もわずか見開き2ページしかない。登場人物の紹介は、キャスト変更があった役も一人分の写真しか出ていない。

とはいえ、テレビ「三国演義」の関連本は、日本語ではこれ一冊しかない(たぶん)ので、貴重品である。この本も、すでにページが外れてきているので大切にしなければ。