モーツァルト 交響曲第40番、第39番

モーツァルト  「交響曲第40番」
        「交響曲第39番」(第1、第4楽章のみ)

  アンドレ・プレヴィン指揮、NHK交響楽団、「N響アワー」2009.12.13

プレヴィンがN響首席客演指揮者になったというので、そのおひろめを2週にわたってするらしい。これは1週目。もともとこの公演のプログラムは、これと交響曲第38番の三曲だった。京都公演も同じプログラムで、行きたかったのだが挫折。テレビでかけてくれてよかった。プレヴィンは、N響を「だんだんよくなってきた」と評していた。じゃ昔は?というのはやめておきましょう。それにしてもなぜN響音楽監督か常任指揮者をおかないのだろう。

40番は、ゆっくりしたペース。3楽章がやや速かったが、それでも全体としてゆっくりモード。楽器もあまり大きく鳴っていない。しかし、鳴るところはしっかり鳴っている。造型はきちんとしていて、ロマンティックではない、端正な演奏。なかなかの出来だったと思う。

39番は、時間の関係で、2楽章と3楽章はカット。ほんとはこっちを全曲かけてもらいたかったのだが・・・。こちらもゆっくりしたテンポで、着実に音楽を作っていくという感じ。石造りの建物みたいなモーツァルト。作曲家が生きていたときは、たぶんこんな風に演奏していたんだろうなと思わせるような出来だった。来週はショスタコ5番だそうなので、そっちも期待。

カプリッチョのコーナーは「イケメンの作曲家」。写真が残っている人では、ラフマニノフガーシュイン、それとマーラーマーラーはイケメンだとは思えないが・・・。でもモテそうな感じではある。ブラームスの若い頃の肖像画を見せられて驚いた。よく見る年を取ってからの顔とぜんぜん違う・・・。人間の成熟とはこういうものかと、妙に納得。