あるきかたがただしくない

『あるきかたがただしくない』枡野浩一朝日新聞社、2005

枡野浩一が、2004年から2005年にかけて、週刊朝日朝日新聞毎日新聞に連載していたコラムをまとめたもの。それにしてもまあ、ネタは『結婚失格』と同じ、自分の離婚話(というより、その後に前妻が約束を破って子どもに会えなくなっていること)が中心。これで一年もたせるというのはちょっとどうかというより、もはや力量の域に達している。

ぽつりぽつりと載っている口語短歌はおもしろい。基本的にあまり詩歌を読まないのだが、これは読んでみてもいいかもしれない。NHKの「課外授業 ようこそ先輩」は見ていないが、この本で触れている部分だけ読んでもおもしろそうな気がする。しかし、183cmの著者が53kg?この身長だと適正体重は72kgほど、60kgを切ると、「やせすぎ」、病気である。本の後のほうになってもウジウジしているのだが、前のほうに比べると、ちょっと改善してきているような。つまり、著者のリハビリ過程を本にして読まされて言えるわけである。

まあ読後感はそんなにイヤなものではないので(ほんとうにイヤなところはカットしているだろう)、とりあえずよしとする。