伝七捕物帳 十手目が王手

伝七捕物帳」102話 「十手目が王手」

客演は、砂塚秀夫/小林昭二/人見 明。泥棒なのにちゃんとものを盗んだことがないという間抜けな泥棒役に砂塚秀夫。ある家に入り込んだが、盗むものは何もない。ぐずぐずしていると家人が戻ってきて、50両相当盗まれたなどと勝手なことを言う。ふざけるなよと押し入れから出てきて見つかってしまう、という部分は落語「出来心」の翻案とすぐわかる。しかし話はここから。何も盗むものがない、その家の夫婦は何やらよからぬ相談をしていて、それを砂塚秀夫が聞いていたことを知って、殺しにかかる。この旦那が小林昭二小林昭二の狙いは、札差大黒屋の金蔵にあった・・・。

大黒屋の主人に庄司永建とか、悪者の手下に八名信夫とか、いろいろと役者が出てくる。いったん盗みのからくりを明かしておいて、さらに仕掛けをしておく脚本はさすが。将棋にかけた落ちもあざやか。というわけで、脚本は今度こそ池田一朗。監督斎藤光正。