伝七捕物帳 どぶねずみ退治

伝七捕物帳」39話、「どぶねずみ退治」

客演は、山形 勲/市毛良枝/松下達夫。前回のゲストは戸浦六宏だったし、毎回よい役者を呼んでいるのは、放送の人気が高くなっていたからだろうか。話は、菊之屋で市毛良枝が騒ぎにまきこまれて、神君より拝領の家宝「千鳥の香炉」を盗まれてしまう。盗みは、父親の旗本、山形 勲の地位を狙う上役、同僚と三国屋が人を使って仕組んだもの。香炉を将軍家の上覧に供する期限が迫っていて、それまでに香炉が見つからなければ、山形 勲は切腹である。また山形 勲と市毛良枝は、じつは血のつながりがなく、この親子の人情話と市毛良枝の嫁入り話がからむ。

香炉の箱書きにちゃんと家康の花押があるところは細工が細かい。しかし箱書きに「家康」とは書かないと思うよ(笑)。山形 勲は三河以来の旗本、小身ではあるが役目には頑固一徹市毛良枝は、デビューして間もない頃だろうか。けっこうまんまる顔である。山形 勲は家名が絶えることを承知で市毛良枝を嫁にやることになっているのだが、ふつうはこういう場合、婿をとらないのか?まあこの方がおはなし的には泣かせるからいいけど。

脚本は木村雅夫、奥中惇夫監督。人情ものとしてよくできた話。確かこの話は昔、テレビ東京での再放送寺に見た記憶がある。