妙法院 宝鏡寺 慈受院

妙法院宝鏡寺、慈受院

春季京都非公開文化特別拝観という恒例行事で、出かけてきた。妙法院は子供の頃から寺の前はしょっちゅう通っていたのだが、この行事での春と秋の公開以外には開けてくれないお寺。中を見るのははじめてなのでちょっとわくわく。庫裡は国宝で、豊臣秀吉の千僧供養にも使われたということだ。とても天井が高く、煙出しの窓がある、古い造作。廊下を伝って建物の中にはもうひとつの国宝、「ポルトガル・印度副王親書」がある。ほこりっぽいお堂の中に(当然ガラスケースの中だが)ひょっこりおいてある。いつもは公開していないお寺なので適当っぽいのも仕方ないか。ポルトガル語は当然読めないが、手紙の簡単な訳文は隣につけてある。庭は手入れがよく行き届いていて美しい。しかし思いの外小さなお寺だったことには驚く。三十三間堂方広寺も寺域だったのはもはや昔の話。
宝鏡寺は堀川寺之内にある小さなお寺。人形寺ともいうそうで、基本的には春と秋の人形展の時しか開けない。人形は御所人形のようなものから、そんなに古くなさそうな西洋人形、テディベアみたいなものまである。趣味がよくわからない・・・。ここの庭は小さいがやはり手がかかっていてきれい。
慈受院は、宝鏡寺のすぐ隣にある。やはりとても小さなお寺。今回が初公開とのこと。足利義持正室日野栄子の創建というので、そんなものは当然応仁の乱で焼けたのでは?と思って説明書きをよく見ると、大正時代に別のお寺が名前をもらって今の場所に再興したとのこと。ここと宝鏡寺は尼門跡の住持していた寺なので、このご時世なかなか生き残るのはたいへんだろうと思う。庭はやはりきれい。たまにひっそりと開けておいてほしいなと思う。