フィラデルフィア美術館展

フィラデルフィア美術館展 印象派と20世紀の美術」、京都市美術館

東京でやっていたときにいってもよかったのだが、京都に回ってきたのでこっちで見ることにした。写実主義からエコール・ド・パリあたりまでのヨーロッパ美術に加えてアメリカ美術14点が入って全部で77点。ざっと見るにはちょうどいい規模か。タイトルの通り、モネ、ルノワールピカソが比較的充実しているが、それ以外も優品が多く、19世紀後半から20世紀にいたる美術史での主要な画家が網羅されている。マネの彫刻というのははじめて見た(これ一点しかないらしい)。ルノワールセザンヌはそれぞれ妻の肖像が出ていて、描き方がまったく違うことにとても興味をそそられる。ピカソは、1906年の自画像と、「三人の音楽師」がいい。カンディンスキーもわりといいものが2点あって、それもうれしかった。クレーの「魚の魔術」もよし。またアメリカの美術は日ごろそんなに見る機会がないが、メアリー・カサット、フローリン・ステットハイマー、ダニエル・ガーバーといったあたりの人々の絵はけっこう好きになった。
フィラデルフィアなんて、歴史的な建物とかがあるほかはただの田舎町かと思っていたが、それでこれくらいの美術館をもっているのだから、アメリカの豊かさはやはりすごいと思う。