逃亡日記

吾妻ひでお『逃亡日記』、日本文芸社、2007

吾妻ひでおの新刊。といってもマンガ部分はほとんどなくて、インタビュー形式で失踪やアル中の経緯や、漫画家になるまで、なってから、の人生が淡々とつづられている。ほぼ自叙伝。前書きと後書き部分だけがまんがだが、前書きで「失踪日記」の便乗本だから、買わなくていい、マンガ部分だけ立ち読みしてくれ、と本人が書いている。読んでいるとこの人はやっぱりまんがの職人さんなんだなと感じる。おもしろい部分はやっぱり失踪とアル中のところなんだけど。こんな人でもちゃんと家族がいて、家族がアシスタントとして本人の仕事を支えてるということに、なんともいえないものがある。