人類進化の700万年

三井誠『人類進化の700万年 書き換えられる「ヒトの起源」』講談社現代新書、2005


ちょっと前の本だが、おもしろかった。著者は読売新聞の科学記者。この分野、よく知らなかったので非常に勉強になった。

一番わかっていなかったことは、ヒトの進化は単線的ではなく、いろいろ枝分かれしていて、今のホモ・サピエンスは、その中から残った一つだということ。ホモ・サピエンスとホモ・ネアンデルターレンシスは少し遺伝子が交雑していて、両方の間に交配があったと思っていたが、この本ではそれは否定されている。

特に年代測定や遺伝情報からの判定はあやふやだったところがはっきりしてよかった。良書。