時の流れ

鈴木大拙『時の流れ』


これは時間についてのエッセイ。時間はいつも流れていると見えているが、川の流れのように時間を外から眺めることはできないので、人間が時間を見ていると思っているのは、じつは時間の干物だという。

それでも人間の中には、「天上天下唯我独尊」ということを実践できる人がいて、そういう人はいつも今を生きることができる。時間はその人が歩いた後にできる足跡。

「随所に主となる」が引用されているが、主となった人には時がその人をついていくというようなもの。非常に納得する話。