ダイアモンド博士のヒトの秘密 #11

「ダイアモンド博士の”ヒトの秘密”」第11回、「文明崩壊 人類史から学ぶもの」


この回は環境問題。地球温暖化は現在の問題として、それ以前の環境破壊が生態系に及ぼした影響の例。ニュージーランドのスティーブンス島に灯台守が猫を一匹持ち込んだ。それでスティーブンス島の飛べない鳥は、その猫のために絶滅。

アメリカ大陸間大交差は、南アメリカ大陸がまだ北とつながっておらず、大きな島だった時に、いくつかの絶滅種が南にいた。南北がつながり、大陸間を大型動物が移動したことで、それらは死滅。モアなども同じ。

ダイアモンドは、「文化人類学者は、過去の人間が環境と共存していたかのように言っているが、それは間違い」と明確に指摘している。北アメリカの大型哺乳類は、気温の変化だけでなく、ユーラシア大陸から渡ってきた人間によっても絶滅させられた。

イースター島のヤシの木は、移住してきたポリネシア人がモアイや船を作るために伐採した結果なくなった。鳥も食べ尽くし、少ない資源を人間が争ってイースター島の文明は消滅。

現在の気候変動の原因は経済活動。しかも温暖化の結果、気温上昇、旱魃、海の酸化、海面上昇がもたらされている。人間の活動は、意識的にも無意識的にも環境破壊的。ダイアモンドは、人間が不勉強で無知だからという一方、環境破壊は動物もしていることなので、簡単にはいかない。結局ダイアモンドは、「環境保護に投票しろ」というが、そう簡単にはいかない。