ダイアモンド博士のヒトの秘密 #10
「ダイアモンド博士のヒトの秘密」第10回、「集団虐殺はなくせるのか」
この回は、殺人、戦争、集団虐殺のお話。
動物はどうかというと、一対一の決闘だけでなく、ハイエナ、オオカミ、チンパンジーも集団同士の殺し合いはある。動物同士の殺し合いに罪悪感はあるかというと、それはないだろうという話。言葉もなにもないので、当然。
ダイアモンドは、ニューギニアでの観察で、部族社会では集団虐殺はよくあることと言う。人口比では、伝統社会のほうが虐殺で死んでいる率は高い。集権的な国家の方が、暴力のコントロールがしやすい。あとはモラル。殺してはいけないという規範がないところでは、殺しやすい。
ダイアモンドは、集団虐殺は動物から受け継いだヒトの性質だが、ダイアモンドは戦争や暴力の死者比の減少から、「昔よりまし」と言っている。しかしダイアモンドは歴史的に比較しているのではないし、死者比の減少は、人間性の変化の結果だという論証もしていない。まあ、子供向きの結論。