ダイアモンド博士のヒトの秘密 #6

「ダイアモンド博士のヒトの秘密」第6回、「不思議いっぱい ヒトの寿命」


この回は、寿命。小動物の寿命が短いのは、食べられてすぐに死ぬ可能性が高いため。ヒトはそうではないので、限界120歳まで生きている。

問題は閉経。子供を産まなくなった後で生きている意味は何か。理由の一つは、子育てに時間がかかるので、死ぬ直前まで出産していると子供が育たない。もう一つは、出産そのものが大きなリスクだから。高齢出産は危ない。新しく子供を産むより、すでに産まれた子供の面倒をみる方が子供の生き残る確率を上げる。

出産能力のない女性は、孫の面倒を見るが、調査によると、閉経後に生きている女性が多い社会の方が、子供の数が多い。知識や、育児の労働力、富を蓄積する能力が子孫をより多く残す資源になる。

寿命はどうか。ホルモンや免疫システムを改善すればより長生きできるという説は実際には成り立たず、身体のそれぞれのパーツがほぼ同時にダメになるように作られているので、部分だけ改善しても寿命は伸びない。

生理学だけでは、身体のことはわからないというのダイアモンドの考え。