花子とアン 第21週

花子とアン」第21週、「ラジオのおばさん誕生」


この週も、非常によくできている。花子が、JOAKでラジオ番組を持つことになる週。

JOAKにスカウトされる花子だが、AKの中で花子の味方をしてくれるのは一人だけ。アナウンサーはロコツに花子を嫌っているし、制作部長(岩松了)も貧乏な給費生だった花子をバカにしていることが土曜日にわかる。それでもラジオの影響力はものすごく、これで花子はヒロインになっていく。

もうひとつの柱は、北海道に嫁に行ったももが、帰ってくるエピソード。夫が死んで、酷使されていたももは、我慢できなくなって、蓮子様の家にやってくる。これは蓮子様の原稿が婦人を救えという内容だったから。そこでももは、花子の家に連れてこられるのだが、ももは花子が裕福な生活をしていること、夫に大事にされていること、花子だけが兄妹の中で高い教育を受けられたことに耐えられなくなってくる。

土曜日の放送で、ももが花子の心情を理解することと、花子がラジオを通じて何を訴えたかったのかがわかるようになっている。これはよく書けている。

このドラマを見ていると、蓮子様や修和の同級生の生活が普通に見えてくるのだが、実際には花子の実家でもマシであり、でないと花子を修和に給費生としてでも通わせることなどできない。まして、圧倒的な普通の貧乏人など、食べるのが大変みたいな生活をしていたのだ。電気もガスもない家があたりまえの時代。

こうやって少しだけいろいろなことを見せるのがうまいドラマ。中園ミホはいろいろとえらい。