中朝国境の旅路

『中朝国境の旅路 延辺朝鮮族自治州を訪れて』


これは2016年の冬コミで手に入れた本。しかし、著者名、出版年などの書誌事項が何も書いていない。内容は著者が平成18年9月に図們市を訪問したときの記録。平成18年って、もう11年前ということになるのだが、この本がいつ書かれたのかがわからないので、リアルタイムの記録かどうかも不明。

図們市は延辺朝鮮族自治州の町で国境にあるから、北朝鮮との間に橋がかかっていて、行き来がある。しかし、この時には中国人の北朝鮮観光というものがなく、国境検問所(中国側)の敷地内で中国人と朝鮮人が貿易しているだけ。それも中国からは粗大ゴミ同様の物品(家具や日用品)を北朝鮮が買い取っていくというレベル。

この検問所から双眼鏡で北朝鮮の様子をうかがうほかは、豆満江を行き来する遊覧船(というか、筏)で、北朝鮮に近寄って川から見ることしかできない。北朝鮮の様子はおそらく、今とたいして変わらない。

アリラン祭のVCDが中国で売られていたので、そのジャケ写真があるが、10年前とはいえ、北朝鮮では当時DVDはあったはず。コピーを勝手に作って売っていたのか?中国人は普通にDVDを見ていたわけなので、VCDなどろくに売れないと思う。

あとはガイド本(朝鮮語)、酒(平壌焼酎)、金日成金正日バッジがおみやげ品。北朝鮮関係のおみやげ品にろくなものがないのは、今と同じ。著者が複数回同じところに行っていれば、もうちょっと情報があったと思う。