花の乱 総集編 第二部

花の乱」総集編 第二部「修羅の華」、1994


花の乱」は全部見ているが、総集編の後半だけ見てみた。やっぱりこれはおもしろくない。

応仁の乱だから、わかりにくいし、暗いのは仕方がないが、それにしても主役の日野富子その人にあまり魅力がない。三田佳子の演技もどうかと思うが、それよりも悪女のようで悪女にされておらず、主体性があるのか流されているのかもよくわからない、中途半端な立場が問題。

この点は、夫の足利義政市川團十郎)も同じ。主役が何をしたいのかはっきりしないようでは、ドラマにならない。ちゃんと成立しているのは、細川勝元山名宗全日野勝光、森女のような脇役。この役にあたっている、野村萬斎萬屋錦之介草刈正雄檀ふみはいい。とはいえ、それでは全体の出来はどうにもならない。

後編だけしか見ていないが、前編にあたる内容も思い出した。義政の母重子、今参局が話のほとんどに介入していて、途中で消えてしまい、非常にわかりにくくなっていた。京マチ子は、存在感出過ぎ。かたせ梨乃も何がしたいのかわからない役になっていた。

時代考証今谷明なので、そんなに変なことを言ったはずはないが、「ドラマなので創作です」と言われたら仕方なかったのか?市川森一の脚本は問題ありすぎる。幽玄というのはぼんやりしていることではないと思う。