夜あけまえ 知られざる日本写真開拓史 総集編

「夜あけまえ 知られざる日本写真開拓史 総集編」、東京都写真美術館、2017.4.1


写真美術館の今の展覧会3本のひとつがこれ。この展覧会が主目的だが、非常におもしろかった。

この展覧会は、2006年から、隔年で、日本の地方ごとに4回開催してきた「むかしの写真」の総集編。写真だけでなく、版画、機材、文献もある。

有名人の写真、例えば土方歳三近藤勇(よく見るアレ)、中浜万次郎が写したとかいう吉田東洋があった。実物はやっぱり違う。

しかし、それよりも見ものなのは、普通の人の服装、建物、町の様子がわかる写真。明治の始めも幕末もいっしょなので、ほんものの近代化以前の社会がある。北海道開拓使なんか、なにもまともな建物がないところに、ぽつねんと開拓使の建物があるだけ。あれはお城と同じだ。

函館港の写真は、いまだったら、そこらへんにあるひなびた漁港の写真と変わらない。あんなところに大きな船が出入りできるのか?昔は何もない。

幕末に写真があってよかったわと思える展覧会。展示替があって、これは2期目。時間があったら、全部行くのに。東京はいいものばかり。