バイトのコーメイくん 1-3

カレー沢薫『バイトのコーメイくん』1-3、講談社、2013-15


カレー沢薫の、「世界初のコンビニ三国志まんが」。これはおもしろい。

あいかわらず、登場人物の半分くらいは動物。しかし、このマンガ、バイトのコーメイくんが、客の月英に惚れるという恋愛もの。孔明の妻に名前なんかないが、いちおうそういうことになっている。月英も変なメガネをかけていて、からあげしか買わないという変人。

コンビニは、劉備(牛)がオーナーの「SHOCK」、隣の曹操(黒ヒョウ)が経営する「GIGIGI」、隣(3軒ともコンビニ)の孫権(虎)がやっている「GOGO」の3つ。店員や客は、人間と動物がバラバラ。ただし、ネタは基本的に三国志カレー沢薫は、「クレムリン」で猫に「関羽」と名付けていたので、関羽張飛は出てこない。女キャラが出てくるので、貂蝉大喬なんかは出る。糜夫人、甘夫人なんかは出ないが、甄氏(袁煕、のち曹丕の妻)、雛氏(張済妻)なんかは出てくる。あと、周瑜董卓黄忠などは女にされてる。そしてなぜか小喬は男。

カレー沢薫はけっこう三国志に入れ込んでいるようで、ネタは三国志のかなり細かいことまで出てくる。だから、単にキャラを流用しただけのギャグマンガというのではなくて、ちゃんと原作ファンがたのしめる。これはありがたい。まあ、三国志をキャラネタにしてぜんぜん関係ないマンガを描かれたら、さっさと投げているが。

3巻くらいで終わったのもよい。この調子で「クレムリン」も読む。