ヒトラー『わが闘争』~封印を解かれた禁断の書

BS世界のドキュメンタリー」「ヒトラー『わが闘争』~封印を解かれた禁断の書」、NHKBS1、2016.9.26


「わが闘争」の著作権切れについてのドキュメンタリー。まあ、内容は予想通りであまりおもしろくはない。

2015年がヒトラー没後70年なので、2016年からは出版は自由。現代史研究所が批判的な注釈つきの「わが闘争」を出版したが、当初協力することになっていたバイエルン州政府は、結局手を切り、「内容によっては訴追する」と脅しているという話。理由は、ドイツのユダヤ人がつけている苦情。あいかわらず、ドイツくだらない。ユダヤ人がちょっと文句を言えば、かんたんに引っ込む。

あとは、生き残りのユダヤ人のコメントとか、歴史学者のコメントとか、予想通りのものばかり。発言の冒頭部分だけ聞けば、結果がわかるという代物。結論は、「わが闘争には、批判的な注釈が必要だ」という、ありきたりなもの。インターネットで流通しているものを規制しろとはいくらなんでも言えないらしい。

これは日本での「核廃絶の絶対化」と似た話。どこでもやっていることは大して変わらない。ドイツ人は、今更ヒトラーの話を持ち出されては迷惑ということだろう。製作はドイツZDFなので、それも当然。見るだけムダだった。