20代で隠居

大原扁理『20代で隠居 週休5日の快適生活』K&Bパブリッシャーズ、2015


著者は実際に「週休5日」生活を実践している人。労働は週2日で、月に7万円から8万円くらいの収入。仕事は介護なので、キツいことはキツいが、週2日労働なのでなんとかガマンができる。

これでどうやって生活しているのかということだが、実際に支出記録ノートがのっていて、5月で71,333円の支出。食費は1日500円、月15,000円。家賃は29,500円。光熱水費7,000円、通信費6,500円。住所は東京都の多摩地区。駅から20分以上かかるところなら、この条件で十分ある。服は古着屋。

生活は非常に規則正しく、菜食。これまでのシェアハウス時代などにできた何人かの友達、テレビなしでラジオだけ。ネットはしていなさそう。固定電話はある模様。

隠居といってもフリーターといっても、同じような気がするが、著者によれば、夢を追うとか、一時的な就職準備とかではなく、一生、このモードで暮らせる態勢なら、それは隠居だという。それはそうか。

性欲は、たまにデートしているとのこと。ちなみに著者はゲイだと自分で言っている。肉を食べていないと、あまり欲望は出ないという。

きちんと自分を律した生活ができれば、これで十分やっていけると思う。律するというのは、身体的、精神的健康の維持、ある程度規則ある生活。結婚は必要ないので、この場合は問題ない。貯金は月支出の半年分あればいいと言っている。

いざという時は、このモードならやっていけるということ。東京でも家賃の高くないところならだいじょうぶ。あとは自分次第。