岡山の港
巖津政右衛門『岡山の港』日本文教出版、1975
この本は、かなり労力を使って小さい港まで調べており、50くらいの港が出ている。多くは写真や手書きの図面がついていて、実際に足で回って調べている。この本が出版された時点で、著者は82歳なので、お知り合いの車に同乗して、県内くまなく回ったという。
この本が出た時点ではまだ宇高連絡船があり、岡山港も、いまの高島港は建設中で、福島港まで鉄道があった時代。写真は新しく撮影したもの(これも今となっては貴重)だけでなく、昔の写真が豊富に載っていて、昭和初期の港のようすがわかる。停泊しているのは、多くが機帆船。
大畠、大浜、松島が取り上げられているのは、倉敷市史以外はこれくらいのものだろう。石灯籠も味わい深い。