ニュルンベルク裁判 #3

ニュルンベルク裁判」 #3 「ナチ党副総統 ルドルフ・ヘス


ニュルンベルク裁判」の3回目。これはヘスの回。

この人は本物の気違い。そもそも1941年にイギリスに飛んだ時点で、本国からは気違い扱いされていたが、それは事実。イギリスとの交渉はできず、イギリスもヘスを利用することはまったくできていなかった。

裁判でも、ヘスはナチ党幹部の顔もろくに覚えていなかった。当然詐病だと疑われていて、何度も精神科医が鑑定していたが、詐病だという証拠は出なかった。

しかし本人が「記憶喪失ではない。戦術的な理由で黙っていただけ」と法廷で言い出したので、被告人であることを免れることはできなかった。とはいえ、精神異常は事実で、ユダヤ人が催眠術でヒトラーに戦争を起こさせたと言っている。

戦争の主要な時期にドイツにいなかったので、死刑は免れた。その後はネオナチのアイドルに。最後は刑務所で自殺したが、このドラマでは刑務所に収監された時点でおわり。


シュペーアの反省、ゲーリングの否認とはさらに違い、ヘスは実物が狂っているので、ナチの狂気の象徴のように扱われている。かろうじて責任能力はあることにされたが、これは境界線上のレベル。狂人なので、被告人の中でも孤立。興味深いキャラクターの人だが、本人からはおもしろいネタなどは出ない人。