北の国から 5話

北の国から」5話


ひさびさにまたこのドラマに戻ってきた。「あまちゃん」と同時並行でこれを見るのは時間が許さなかったので、やっと復帰。しかし、このドラマは見る価値のあるドラマ。

4話はまだ秋だったはずだが、5話はもう雪が降っている。ろくに家の補修もできていなかったのに、あんな廃屋でどうするの。この回を見ると、ちょっとふつうの家っぽくなっているが、実際は隙間風だらけ。

五郎は山作業に出ることになる。昔、この地区は東大演習林で、木の伐採を手伝うことを条件に開拓を許されていたのだ。

前回、母親に会いに行って結局戻ってきた純は、父親の態度がそれ以来よそよそしいと感じている。五郎は、そんなことにまだこだわってるのか。あきれた奴。

山作業の先輩の笠松杵次(大友柳太朗)は、五郎に「あの土地は、おまえの父親から貸金のかたに譲り受けたもの。誰に断ってあそこに住んでいるのか」とねじ込む。地味だが嫌味なジジイ。ところが、和夫(地井武男)は、そんな話があるわけがない、あのじいさんはズルい、と言っている。和夫が杵次に逆ねじを食わせると、杵次は何も言えなくなる。

山作業は見ているだけでたいへんさがわかる。もちろん、チェーンソーと重機は使っているが、労働力の塊のような仕事。林業が廃れたのもあたりまえ。

杵次は、自分から黒板家を訪ねてきて、純に火の付け方を教えてやる。杵次は、この土地はクマのものだった、人間は勝手じゃと、純に話している。自分のものだと言っていたんじゃなかったのか?

杵次は、善人なのか悪人なのかぜんぜんわからない人物。「ただ、人から避けられる人」と純は言っている。純は自分も疎外されていると思っているので、杵次に共感しているのだ。

純が、蛍が慣らそうとしていたきつねに石を投げると、五郎が純を殴り、純は走って森の中に逃げてしまう。結局純を拾ってやるのは、草太。草太は、純に父親のことを絶対悪く言わないようにきつく念を押す。五郎は不器用だから、ネジ曲がった純の心を直そうとして、わざと冷たくしているのだと。

純が家に戻ると、五郎は一人でベロベロに酔っ払っている。

あいかわらず説明なしで勝手に進行するドラマ。いまはこういうドラマはほとんどないから、それがいいのだが。とにかく登場人物のキャラクターも初登場の回では何もわからない。昔の人は気が長かったということ。