本当にスゴい戦争映画100

『本当にスゴい戦争映画100』、    KADOKAWA、2015


映画を同じ分野で100本集めるシリーズで、これまでにシリーズに入っているのは、SF、ホラー、警察アンドスパイ。まあ、好きそうな人がいる分野だ。

この本は、最初の部分で、元掲載の雑誌の読者、ライター、評論家、映画関係者のアンケートでこの分野のベスト100を載せている。この中のトップ10というのは、
になっている。順番はともかく、ここまではまあ納得のいくリスト。

下の方になると、これって戦争映画といえるのかという映画も多数入っている。ミツバチのささやきとか、父と暮らせばとか、そういうもの。まあ、広く戦争に関係がある映画全部ということだろう。

しかしトップ10くらいはいいが、やはり比較的最近の映画が上位にかたまっていることは否めない。また楽しいアクション戦争映画よりも、エグいまたは悲しい映画が多いような。これは仕方がないのかも。自分的には、昔やたらテレビでやっていた「戦闘機対戦車」とか、入っていてくれるとうれしいけど、バカ映画扱いらしく、入ってない。

実際、この映画はジャンルそのものをかなり拡大して考えないと、名作は少ない分野。基本的には、戦争を快適に楽しんで、気分よく家に帰りたいと思うような客が多いのだろう。だんだん最近は、リアルに戦争を描かなければ嘘っぽいからダメということになっているが、昔はそんなことなかったもんね。

テレビでいっぱいやっていた戦争映画は、衛星放送でもあまりかからなくなっている。バカっぽいイタリアン戦争映画とかもっとやってほしいのに。