杉本博司トークショー

杉本博司スペシャルレクチャー 収集家としての杉本博司」、広島市現代美術館、2015.2.15


現代美術館の展覧会でのトークイベントがこれ。「整理券配布」となっていたので、そんなに人が来るのかと思っていて、開始ぎりぎりの時間に行ったら、ほとんど満席になっていた。座れてよかった。

杉本博司は、コレクターでもあるということで、そっちの話もあったが、おもしろかったのは、最近の作品の話。

数理模型は、数式を立体にしてその写真を撮るというもの。ほんとは無限大だが、実物を無限大にすることはできないので、放物線の先をミリ単位まで細かく伸ばしてつくっている。その先の見えないところに線が伸びているのを、心の目で見てね、ということなのだが、たぶん実物より写真に撮ったほうが、無限の印象がはっきりしているはず。

小田原に建設中の美術館を含む複合施設は、傾斜地の先に建物がはみだしていて、先端に立つと、そこから崩れちゃうんじゃないのかというもの。そんなことにならないように作ってあるのだが、最初にみると「あぶない」と思わされる。これは2016年に完成予定。たくさん人が来そうだ。

ご本人はとにかく自信家で、空気を持っていくパワーのある人。この美術館の学芸員のことを「彼女はわたしが見つけて、広島に貸し出しているんですよ。そろそろ自分も用があるので、また引き取ろうと思っているんですけどね。ハハハハ」と言っていて、これが最初の一言。大物はちがいますね。