マッサン 49-52話

「マッサン」49-52話


竹原から大阪に戻ることにしたマッサンに、エリーは、「鴨居商店に行こう。ウィスキーを作るにはそれしかない」と説得し、マッサンも納得。鴨居の大将の会社に、頭を下げて入社させてほしいと頼みに行く。

しかし、鴨居商店では、太陽ワインのポスターが国際品評会で1等を取り、意気が上がっている。大将は、近々新しい酒を発売すると発表。さらに、ウィスキーを作るためにスコットランドから技術者を呼ぶつもりだという。

大将は、新商品の「ウィッキー」をマッサンに試飲させる。ウィスキーのソーダ割りを瓶詰めしたもの。あきれるマッサン。さっさと帰ってきてしまう。

エリーは資金はあるが技術を知らない大将のところに行くしかないとマッサンにすすめるが、耳をかさない。結局皿洗いに戻ってしまう。

ある日、マッサンとエリーの家に鴨居商店の番頭が訪ねてきた。スコットランドから来た貿易商のアンドリュースとの通訳を頼みに来たのだ。スコットランドから技術者を呼ぶ依頼の結果がどうなったかを尋ねる鴨居の大将。しかし日本に来てくれるという技術者は見つからなかった。スコッチウィスキーを日本で作ることなどできないという。

日本は文化の水準が低すぎるというアンドリュース。エリーは頭に来て、通訳そっちのけで、アンドリュースに反論してしまうが、鴨居の大将は、ちゃんと冷静に反論する。アンドリュースは去り際に、昔スコットランドにウィスキーづくりの勉強をしに来た日本人の話をしていく。

エリーは、もう一度だけ、マッサンにチャンスをくれるように大将に必死で頼む。

マッサンは、まだ大将が信用できないとぶつぶつ文句を言っている。困ったエリーにキャサリンが、「大将とマッサンに食事させるようにセットアップしろ」とアドバイスをくれる。キャサリンの紹介で、りっぱな料亭の若松屋の若女将に引きあわせてもらうが、予算が…。しかしエリーは、竹原を去るときに、「女中の給金だ」言って泉ピン子から渡されたカネを使うことにする。

鴨居の大将は、ウィスキーの製造予算は200万円だという。鴨居商店の3年分の売り上げに相当する大金で、会社の幹部はびびっている。第1次大戦後の不景気で、そんな金のかかる事業が成功するかどうか、確信が持てない。

エリーがさんざんマッサンに説教して、やっと若松屋で、マッサンを大将に引き合わせることになった。なかなか肝心の話を切り出さないマッサンに、ふすまの外からイライラしているエリー。しかも、マッサンは、鴨居商店がウィッキーを売りだした理由を問いただすところから始める。

自分の生い立ちをていねいにマッサンに話してやる大将。大将も無一文から身を起こして今の鴨居商店を作ったのだ。

メイド・イン・ジャパンのウィスキーで日本を元気にするという大将に、マッサンはウィスキーの原酒を取り出して乾杯する。ところが、またウィスキーの製法と味をめぐって、大将と議論を始めてしまうマッサン。話が決裂しかかったところで、エリーがふすまごと部屋に飛び込んでしまう。

さっさと車で帰ってしまう大将。結局、話は物別れになってしまった。若松屋からもらってきた折り詰めを前にして、マッサンを叱責するエリー。そこに管理人のヨシが、家主の野々村から呼び出しだと言いに来た。野々村の話は、住吉学院の化学の教師に応募しないかというもの。マッサンは月給100円という話に驚く。