プロフェッショナル仕事の流儀 五嶋みどり

「プロフェッショナル仕事の流儀」、「バイオリニスト・五嶋みどり」、NHK、2014.11.6


これは本放送では見ていなかったが、深夜に再放送されていたので見てしまった。五嶋みどりに1年間カメラでくっついて作った番組。

NHKの気合が入りまくっており、この前、シャイー/ライプツィヒ・ゲバントハウス管弦楽団と共演した、メンデルスゾーンの協奏曲の、演奏会前の練習風景や、大学の自室で行っている日常練習など、普通には見られない場面が満載。ひたすらヴァイオリンに毎日を捧げている。生きながらヴァイオリンと一体化しているようなもの。

番組の後半は、五嶋みどりがプロデュースする、障害者とのコンサートの様子が紹介される。はっきりいって、五嶋みどりがなんでこんなことをしなければいけないのか疑問だし、番組の中でも、評論家が「ファンは上手い演奏が好きなのだから」と疑問を投げかけている。それに対する五嶋みどりの答えは、これが音楽だというもの。上手下手ではないというのだ。それはそうですが、客席はガラガラ。やっていることはりっぱなことなので、他人が文句を言うようなことではないが…。

音楽に対する信念がないと、五嶋みどりみたいにはなれないし、その信念は、ただのファンの感じ方と違うことも当然。五嶋みどりだから何でも許されるのだ。