八重の桜 45話

「八重の桜」45話、「不義の噂」


覚馬は、商工会議所会頭になって琵琶湖から疏水を引く計画を立てている。もちろん支援しているのは大垣屋清八。清八は養子をとっていて、これが大澤善助。

同志社のスポンサー、ジャパン・ミッションから同志社女学校を廃校にすると通告が来た。八重は、これを機会に宣教師に頼りきりの学校運営を自分たちでやると言い出す。募金のために商工会議所の名簿を貸してくれと覚馬に頼む。覚馬は会員は疏水のために献金しているから時期が悪いと渋い顔をしているが、結局名簿を貸してやる。

山本家の書生、青木栄二郎が時栄と手を握っていたと娘の久栄が言い出し、青木を呼ぶと、「時栄さんを下女扱いしている」と逆切れされる。覚馬は青木を大阪の私塾に移すことにするが、時栄をどうするかは迷っている。

八重は、商工会議所の会員たちに同志社女学校の授業を見せて、寄付金を集めようとする。学校の経営には、大垣屋の養子をあてることに。しかし、時栄と青木の噂は、大垣屋にも伝わっていて、大垣屋から時栄を一度だけ許してやってくれと頼まれる。

覚馬は、自分と時栄が洗礼を受けて信者になり、それで夫婦関係をリセットしてやり直そうとするが、洗礼を受けたそのすぐ後で、青木がまた山本家を訪ねてきて、時栄を抱きしめる。それをちょうど近所の者に見られてしまい、あっという間に噂は拡大。戻ってきた襄に対して、外国人宣教師は怒り出し、襄が集めてきた募金を宣教ではなく、大学設立のために使うことにも反対する。

八重は、噂は事実無根と思っていたので、真偽を直接時栄に確かめるが、時栄は「わたしも生身の人間」と開き直られる。八重はキレて時栄に出て行けと宣告。覚馬は、自分の不徳だとして、商工会議所を辞めてしまう。時栄は、自分から覚馬に離縁を申し出る。

時栄が出て行く朝、八重と佐久が見送るところに、娘の久栄が登場。母親の不義を激しくなじる。八重は事情に気づいて自分で時栄に激しい言葉を投げつけると、久栄は逆に母親をかばう。八重が悪者を演じて、時栄と久栄の母娘関係を救いましたというオチ。


時栄と覚馬の離縁の理由は、徳富蘆花の小説に書いてあること以外はよくわからないらしいので、どうとでも書ける。ドラマでは時栄が不倫で妊娠していたとは描かなかったが、大河ドラマで昼ドラみたいな生々しい話は無理らしい。八重が主役の話だからしかたがないが、八重はいい人になりすぎ。もっとかたくなで意地悪な方が、リアルっぽくなったのに。