怪奇大作戦 ミステリー・ファイル 1話

怪奇大作戦 ミステリー・ファイル」1話、「血の玉」


NHKBSプレミアムで放送された怪奇大作戦の続々編。といっても前作「セカンドファイル」とは関係ないらしい。キャストも一新された。

牧史郎:上川隆也
三沢京助:原田泰造
野村洋:村井良大
小川さおり:高橋真唯
的矢千景:原田美枝子
島田梨沙:田畑智子

的矢所長は女にされてしまい、町田警部も「島田梨沙」という名前に変えられて女になってしまった。的矢所長と、島田梨沙は、それほど親しいようには描かれておらず、ビジネスライクな協力関係になっている。原田美枝子田畑智子では、まるっきり年が違うから、親友という設定にはできなかったのか。

肝心の牧史郎にあたっているのは、上川隆也。上手い役者なのでおかしなところはないが、岸田森の気持ち悪さはない。そこは残念。原田泰造以下のキャストは悪くない。小川さおりも、ただの壁の花ではなくて、SRIの調査担当として活躍することになっている。田畑智子は、キツい感じで、けっこう活躍しているが、原田美枝子は、影が薄い印象。

話は、冬虫夏草を研究していた科学者が、新種を発見して、これに人間の血を吸わせて育てて、孫の病気を治そうとするというもの。冬虫夏草がどうやって動くのかというと、アメリカ開発の球状無人機に仕掛けておき、これに触ると人間はあっという間に体液を吸われてミイラ化する。このへんの特撮は、うまく処理している。

怪奇大作戦」の中でいえば、「並」の出来。科学要素の入った特撮ミステリーとしておかしなところはないのだが、第1作にあった「気味悪さ」がやはりない。完全に新しいドラマとして考えても、心を爪でひっかかれる要素にはいまいち欠ける。何より、見ていて「コワイ」要素があまりない。

犯人の、森本レオ安田顕が、孫(娘)のために人の血を取ろうとするという設定はいいが、あまりドロドロしたドラマにはなってない。無人機がクルクル回転しているところとか、アクション要素はいいけど…。

10月に2話、11月に2話の全4話の予定でやることになっている。1話ごとに脚本家と演出家が違うので、別の話はもうちょっと違うかもしれない。