鈴木先生(2011 TV版) 2話

鈴木先生」(2011 TV版)2話、「14才優等生の反乱! 給食廃止で教室炎上」


今回は、給食のおはなし。前回は、ほぼ60分の間にぎゅうぎゅうエピソードを詰め込んだ印象だが、今回はちょっと力を抜いた感じ。しかし、これはこれでよくできている。

まず給食の時間にわざと汚いものの話をして、周りを不快にさせる生徒の話。生徒の親は大学の教師でしつけのよい家のはず。しかも、鈴木先生が理由を聞くと、「見てわからないものは聞いてもわかりません」「本当はわかっているくせに」と反問してくる挑戦的な生徒。このドラマに出てくる中学生は、どいつもこいつも大人びた子供ばっかりだ。

次のエピソードは、給食の酢豚が残りすぎるからメニューから消すという通知が給食室から来るのだが、生徒の一人がどうしても食べたいと訴える。職員会議で、学年全体にアンケートを取って決めることになって大騒ぎ。

酢豚問題は、酢豚をメニューから抜き、酢豚好きな生徒はほかのクラスメートがなぐさめて終わりなのだが、問題は生徒が汚い話をする理由。鈴木先生は、座る位置と給食時の態度から、いやがらせをする生徒が、前に座っている女生徒の食事のマナー、食事の時に手をだらんと垂らしていることをどうしても許せないと思っているからだとわかる。

結局、鈴木先生が問題生徒の親と話をすることで、事は穏便に収まるのだが、一見どうでもよさげな話が中学生にとってはどのくらい大事なのかが伝わってくるし、それを生徒や親がちゃんと取り扱うプロセスがていねい。はっきりした悪役が出てこないことで、細かいところをよくすくいあげている。

ほかに恋人がいるらしい桃井先生(田畑智子)がなにげに鈴木先生に好意をよせているらしい描写や、それを見ている山崎先生(山口智充)が鈴木先生に嫉妬の視線を向けているところとか、脇役の描写もていねい。